『鏡の中にある如く Through a Glass, Darkly』
モナの葬儀
モナが殺害されて3か月後、遺体のないまま葬儀が行われた。スペンサーはいまだにベサニー殺しの有力容疑者である。車に棺を運んでいると、アリソンがモナの母親であるレオナにお悔やみを言いにきた。「私はモナに何もしてない」というが、レオナはアリソンを平手打ちし、娘の遺体をどこにやったのかと叫びだした。ハンナが止めに入るが葬儀場前は騒然となる。葬儀の後片付けを手伝ったハンナは、レオナからモナの大事にしていた犬のぬいぐるみを渡された。
目撃証言
スペンサーは父のピーターから、ベサニー・ヤングの両親がスペンサーの保釈取り消しを訴えたことを聞かされる。前から訴えはあったのだが、今日、起訴状が開示されて逮捕された理由が分かったため、今回は受理されそうだという。
警察署にいるトビーは、タナー警部補に起訴状を見せてもらう。決め手になったのは目撃者であるジェシカの証言だった。ベサニーが埋められた夜、ジェシカは家の裏庭でスペンサーと、アリソンの服を着たブロンドの少女を見たというのだ。証言をとったワイルデン刑事が故意に隠し、2年間公にならなかったのだ。隠ぺいが発覚したのが感謝祭の直前。その証言を伏せておきたい何者かが、ワイルデンにカネを払ってジェシカの口を封じさせていた。ベサニーはラドリーの患者、ジェシカはそこの理事でベサニーの父親とできていた。すべての鍵はラドリーにある。
アリバイ崩し
次の日、4人はスペンサーの家に集まっていた。スペンサーの保釈取り消しが、今日か明日に迫っているため、先に手を打とうと話し合う。モナが殺されたのは、アリソンがシャベルで殴ったことを突き止めたから、アリソンがモナを殺したと証明すれば、警察も2つの事件の関連に気づくだろう。そうなればスペンサーの容疑も晴れる。モナが見つけた証拠はどこかにあるはず。モナのパソコンはケイレブが預かっているが、セキュリティが万全で開かないファイルだらけだという。モナだけが知ってた重要な秘密がありそうだ。だが、ケイレブが頑張ってるがまだ開きそうに無い。そこで、アリソンの鉄壁のアリバイに目を付けることになった。
アリソンのアリバイを崩すため、スペンサーとエミリーは家にいる兄のジェイソンに近づく。スペンサーはあの日、アリソンは車で出掛け、長い時間家に戻ってこなかったはずだと話し、真実を教えてというのだが、彼はアリソンと父と一緒に過ごしたとアリバイを崩さなかった。
ジェイソンからアリバイを崩す方法は失敗に終わった。しかし、エミリーはアリソンのブラシを持って帰っていたのだ。ブラシについたアリソンの毛髪をモナの家に仕掛けようというのだ。アリバイがあっても、現場からアリソンのDNAが出れば決定的だと。
モナのパソコン
ザックの店だった建物は、エズラが買い取り改装することになった。本棚作りをマイクに頼んだエズラは、それとなくモナの葬儀の話題を振る。マイクは、あれは葬式じゃないという。そして、死んだ彼女の話なんかする気になれないという。エズラは、彼がモナの死を受け入れてないのではと思っていたが違った。「モナは死んだ。人が死ぬのはこの世で唯一確かなことでしょ」と、彼は言った。
ケイレブのアパートにきたアリアは、彼にハッキングのことを聞く。オバーリン大学は面接もばっちりだったのに落ちたのだ。オバーリンのサイトに侵入して落ちた理由を調べたいという。自分のせいなのか”A”のせいなのか、知りたいのだ。ケイレブはアリアをパソコンの前に座らせ、やり方を教えることにした。
アリアはマイクから”迎えに来て”とメールをもらい、改装中の店にきた。しかし、中には誰もいない。マイクに電話をすると、アリアの後ろから着信音が鳴り響いた。そこにはマイクの携帯を持った”A”がいたのだ。”A”はアリアをエアタッカーで脅すと、ビニールで身動きを封じる。その間にアリアのカバンからパソコンを奪って逃げて行った。
霊視
ハンナは、ケイレブからダメだと言われていたが、グルンワルドさんにモナの遺体の捜索をお願いした。納骨堂でモナが大事にしていた犬のぬいぐるみを渡すと、グルンワルドさんは”バンジーちゃん”と、呼びかけた。
霊視を始める彼女は、「秘密は大事だけど、お墓まで持っていく秘密は危険な毒、物を見る目を曇らせるから」と話す。殺したのはアリソンかとハンナは尋ねる。グルンワルドが何かを感じ取ると、モナの墓前の花びらが落ちるのをハンナは目撃する。互いの秘密を握っていたから、互いに恐れ、憎み合っていたという。モナがどこにいるか尋ねると、他の墓前の花びらも落ちていく。納骨堂の建物内で風も無いはずなのに空気が動いている。「闇の中、決して安らかな死ではない。恐怖だけだ」
ジェイソンは、スキー場で家族4人で撮った写真をアリソンに見せる。4人とも笑顔だ。アリソンはこの時のことを楽しかったというが、この時、父が財布を忘れみんなケンカし、家族全員笑って写るまで8枚も撮ったと彼は話す。自分の記憶と違うという彼女に、ジェイソンは、父とアリソンは記憶を捻じ曲げるのが上手い、その才能欲しかったよと言う。そして、スペンサーたちが言うように、感謝祭の日どこに行っていたんだと尋ねる。アリソンは「私のほうこそハメられた、4人が寄ってたかって私を邪魔者扱いする。私はモナを殺してない」というのだった。
その後、アリソンが町を歩いていると、グルンワルドさんとバッタリ出会う。
二言三言挨拶をしてアリソンが立ち去ろうとすると、グルンワルドは彼女の腕をとりジッと目を見つめてくる。そして「あなたのために祈るわ」と言うのだった。
隠しカメラ
レオナが留守の間に、家に侵入したスペンサーとエミリーは、アリソンのブラシから採取した毛髪を仕掛けようとして、通気口の中にカメラがあることに気づく。モナの仕掛けたカメラだろう。2人はハンナのところに行き、レオナにもう一度警察に現場検証させるようにハンナから言ってもらう。モナの血で染まったあの玄関にカメラは仕掛けられてた。絶対何か写ってるはずだ。
レオナの依頼で家を捜索した警察は、カメラを3台回収した。入り口のカメラには、モナを襲うブロンドの髪のフードの人物が映っていた。署でその映像を見たジェイソンは、タナー警部補に思い当たる節はないかと尋ねられる。彼は「うちの妹、アリソンだ」という。事件当時、父や兄といたというアリバイだったが、それはウソだったのだという。
アリソン逮捕
パトカーがアリソンの家に到着すると、アリソンは逃げようと裏庭に行く。しかしハンナたち4人に逃亡を阻止される。”A”のワナだと言うが信じてもらえず、追いついたタナー警部補に逮捕された。
アリアは家に帰ったマイクに、モナ殺害でアリソンが逮捕されたことを伝えた。ほとんどしゃべらないマイクに、「話しをするのが嫌で逃げてたのは私、モナは全て知ってたから」と話す。マイクは、みんながモナを聖人扱いする、モナを知りもしない連中が思い出話をしていると。いい人なんてそこら中にいる。モナみたいな人はいないと憤る。アリアは「あなたが知ってた、ホントのモナのことをいつか話して」といい、その場を離れた。リビングにはマイクの咽び泣く声が響き、リビングを出たアリアもその声を聞き、泣いていた。
ペイジを見送りに空港にきたエミリーは、アリソンがモナ殺害で逮捕されたことを伝え、もうカリフォルニアに行かなくていいよと説得する。しかし、彼女はもう疲れたという。怯えながら戦かうことにエネルギーを使いすぎ、生きる力が残ってるのか不安になると話し、カリフォルニアへと飛び立っていった。
スペンサーには朗報が舞い込んできた。証拠を見直した結果、アリソンに殺害されたのはモナだけではなく、ベサニーもだと結論が出たのだ。アリソンのワナだったとして、地区検事が起訴を取り下げた。これでスペンサーは自由になった。
夜、スペンサーの家の裏庭で、4人はそれぞれの話しをしていた。
アリソンは塀の中、スペンサーの疑いも晴れた。本物の人生を取り戻せると喜び合う4人の頭上には、花火が打ち上げられた。カーニバルの花火だろうか。それに見入っていると、打ちあがった3つ花火は”A”の文字を描いた。そして、残りの花火は暴発し始める。アリソンは塀の中のはずだが・・・。
刑務所に入ったアリソンは、オレンジ色の囚人服を着て寝付けないでいた。いろんな話し声や叫び声が遠くに聞こえ彼女は怖がっていた。その音の中に、誰かの足音がだんだんと大きく近づいていた。
感想
アリソンが捕まりましたね~。
スペンサーの容疑も晴れてこれで終わりかと思いきや、”A”は他にいるようです。
アリアの大学の件や、パソコンが何処に行ったのか。前々回、モナは、アリソンが”A”だと証明できると連絡したあと殺されたけど、モナも何か見落としていたのか、まだまだ謎だらけですね。
グルンワルドさん、相変わらず怖いですね。ハンナも「私たちのことは好きみたい、不気味だけど」って言ってますね。
モナのフラッシュバックがありましたが、でてきた本はヘンリー・ジェイムズの”終結”でした。それらしいタイトルではあるのですが、内容は知りません。このとき、ハンナのことをスペンサーより頭が良いというんですよね。オバカなフリをしてるだけだと。だんだんと4人の本当の姿が見えてきてますね。たしか5×11で、モナはアリアのこともいってました、「急所をグサッと突いて、抉り出す。アリソンはあんたを見くびってる」。今回アリソンが近づいてきたときの、ハッキリ”A”呼ばわりしたり、ホイッスル鳴らしたりもアリアだからできたのかもしれません。
ペイジがカリフォルニアへ行っちゃいましたが、理由が疲れたからで終わらせた製作陣の手抜き加減に笑いました。それとエミリーにもたれかかってる時の、居心地の悪そうな態勢が気になってしかたなかったんだが。もたれ直せよ。