『賞金稼ぎ Skip』
番号対象者
リースは違法カジノの店で働き始めた、フランチェスカ=フランキー・ウェルズを監視する。フロリダ州出身の彼女は、4日前にNYへきたばかりだ。彼女は早速、ボスのレイに飲み物をこぼし、クビ宣告されてしまう。裏に連れて行かれる彼女をリースが追っていくが、レイのほうが彼女に殴られ連れ去られそうになっていた。リースにも立ち向かってくる彼女は、警察バッジを抜き取り逃げていってしまう。彼女の落としていった携帯から、レイを監視していた画像と、いくつかの住所が出てくる。住所の一つであるバーでフランチェスカを捕らえるが、その場にちょうど現れたレイを逃がしてしまう。レイの逃亡を手助けしたのは、アシーナと呼ばれているハーパーだった。
レイは違法カジノの総元締めカールトン・ワージーと共謀し、罪を犯したが、フロリダで保釈中に逃げたのだ。保釈金の契約書を持っているフランチェスカは、レイを裁判所に出頭させないと、保釈金100万ドルを払わされるという。彼は出国するため、偽のIDを必要としている。あのバーにはID偽造のプロ、アシーナと呼ばれる女がいるといわれていた。その女がハーパーで、彼を逃す手伝いをしている。
ハーパーの行きつけのクラブに彼女がいるのを確認後、彼女の携帯を盗聴。「書類が揃ったから依頼人と向かう」と誰かに電話していた。レイとも一緒のようだ。クラブから出る彼女の車を尾行するが、突如、ハーパーの車が誰かに追突され襲撃される。リースたちが襲撃者たちを撃退するが、乗っていたのは、代わりに乗っていけと言われた見知らぬ男だけだった。さらに、リースとフランチェスカは襲撃してきたワージーに捕らえられてしまう。肉屋で手錠をつながれた二人は、レイの居場所を吐くように脅される。彼もレイに10万ドル奪われたという。なんとか見張りを二人で倒すが、フランチェスカにだまされリースは彼女を見失ってしまう。
署でレイのことを調査していたファスコから、レイが以前、叔父と乾ドックで働いていたことを聞かされる。フランチェスカもレイがドックに隠れると知っているだろう。そして、レイは殺人もするようだ。レイが逮捕される数ヶ月前、ワージーのホテルの会計士が喉を切られ殺されたのだ。警察は強盗の仕業だと考えたようだが、殺される前日、会計士はレイと口論になっていたようだ。その会計士はディーコン・サンダース。フランチェスカが強盗に殺されたという兄のディーコンの話をしていたのを思い出したリースは、彼女が被害者ではなく加害者になると気付くのだった。
ドックに身を潜めていたレイのところにハーパーが偽造IDを持ってきた。完璧なIDだから5万だという彼女に、ワージーの秘密はもっと価値があるといい彼はUSBを渡す。ワージーが行った2年間の闇取引の記録だ。そこにレイを殺そうと銃を向けるフランチェスカがあらわれる。レイが横領していることに気づいた会計士の兄は、レイに殺されたのだ。彼女は自分でカタをつけると決め、復讐するため彼を追っていたのだ。
リースが間に合い、彼女を説得するが、その隙にレイはハーパーを人質にとり逃げようとする。さらに、その場にワージーたちもきて銃撃戦となるが、ハーパーが策を練り、全員に取引をするように話しをもっていく。
ワージーには、彼自身を有罪にできる闇取引のデータを渡すから見逃すようにいう。レイには、死ぬか捕まるかしかないといい、リースにはレイの逮捕だけで我慢するようにいう。あとはレイを殺したいフランチェスカだけだ。リースはハーパーを助けるため不本意だろうが頼みを聞いてくれと説得する。彼女が了承すると、ハーパーはUSBをワージーに渡し、部下たちと共に彼は引き上げていった。だが、レイは刑務所は嫌だと悪あがきを開始、ハーパーを撃とうとしてリースに膝を撃たれてしまう。リースはフランチェスカに「殺してはいない」と言い訳を残す。
その後、ワージーと部下たちも市警が逮捕して、全てが丸く収まった。本物のUSBもハーパーが持ったままだった。なぜレイと接触したのか聞くと、カルテルの件の後、ある男から暗号化されたメールで情報がきたという。”ソーンヒル”のおかげで楽に1万ドル稼げたと彼女は嬉しそうだ。
リースは「マシンがハーパーに接触している」と、フィンチに報告するのだった。
もう一つの番号
フィンチはウィスラー教授として、以前香港で出会ったベスとお茶をすることになっていた。彼女の作った予測アルゴリズムのプロジェクトが完成間近だ。納品予定の相手は実はサマリタンなのだが、彼女は何も知らないままだ。最後の仕上げをして明後日送ると、嬉しそうにフィンチに報告する。彼はお祝いに明日の晩、ディナーでもしようと彼女を誘う。
フィンチが地下鉄に帰ると、新たな番号が弾き出されていた。それはベスの番号だった。しかも、フィンチと会った時刻に番号が出されていたのだ。
フィンチはベスと会った瞬間に彼女の番号がでたことを話し、一緒に彼女を守って欲しいとルートに助けを求める。隠し事はないか聞くルートに、フィンチは香港でベスのPCに細工をしたことを黙ったままだった。
ベスを尾行すると、元夫が彼女の前に現れ復縁をせまり口論となっていた。彼が加害者かもしれない。フィンチの顔は彼女に知られているため、ルートがその後、彼らを監視することになる。
その夜、ウィスラー教授のオフィスが何者かに荒らされていた。フィンチはある計画と関係してるかもとルートに話しだす。彼女のアルゴリズムにサマリタンが興味を示すだろうと見越し、フィンチはAIを構築し、香港でベスのPCにトロイの木馬を仕込んだのだ。それはバッグドアを作り内部の情報を抜き取る。わずかなデータしか抜き取れないだろうが、上手くいけば事態は好転するという。まもなくサマリタンにベスの予測アルゴリズムがインストールされる。ディナーでベスに近づいた時に、巧妙に隠したそのトロイの木馬を起動させるという計画だ。フィンチの手には起動装置が握られていた。
その計画を絶賛するルートは、オフィス荒らしは、元夫が嫉妬に駆られてやった、ベスとフィンチが一緒にいるところをみられたのだろうという。ベスから拒否された元夫はロンドンに帰ろうとしている。彼女の脅威は去ったようだ。
その後、やることがあると去っていくルートに、フィンチは何かを感じ取り尾行する。ルートが向かったのは、ベスの泊まっているホテルの部屋だった。ベスへの脅威はルートだったのだ。ベスのアルゴリズムが起動すれば、サマリタンにフィンチが見つかる。それを阻止するため彼女はベスを殺すのだという。最初からフィンチの計画を知っていて、起動装置を捜すため教授のオフィスを荒らしたという。神経毒を取り出すと、証拠も残らず苦しまずに死ねると話す。
価値のある計画を実行したいフィンチは、ベスを殺せば失敗に終わるため自分は殺されてもいいと話す。そんなフィンチに「あなたは私にとって重要」だという、マシンの指示ではないようだ。マシンはルートに”やめろ”といっているのだという。誰でも犠牲にできると思っていたルートは、「あなたとショウだけは犠牲にできない」という。
フィンチは、自分が死ねば彼女を殺す必要はないといい、準備されていた神経毒を飲み干してしまう。救急車を呼ぼうとするが、フィンチは電話線を切り阻止すると、これ以上、自分のせいで友人を死なせることはできないという。ルートが、あの日自分が助けを頼んだから、ショウのことは自分のせいだというと、お互い友人を助けたい気持ちは同じだと言いフィンチは倒れていく。
フィンチを助けるため、ルートはベスを殺さないと約束するのだった。
その後、解毒し元気になったフィンチは、装置を起動しようとベスに会いに行くのだが、彼女に嫌われてしまっていた。彼女の下に、データを改ざんしたという、ありもしない訴えがきたという。しかも、ウィスラー教授のオフィスから、国際数学会の編集長へと、告発文が送信されていたのだ。ルートは、ベスを殺さない代わりに、違う形でフィンチの計画を妨害したのだ。
フィンチが地下鉄に戻ると、ルートは起動装置も壊していた。数か月の作業や香港もベスも台無しだと彼は憤る。事態を好転できたかもしれないのにと肩を落とすフィンチは、しばらく顔をみせないでくれとルートにいうのだった。あのトロイの木馬は名案だったけど、きっと教授は殺されていたと言い、ルートは去っていった。
感想
シーズン4後半に入って、今まで登場した人たちがぞくぞくと再登場していますね。今回のベスやハーパー、そしてクレアやシルヴァはまあ同じシーズンと言うこともありますが、コーウィン、ゾーイ、ケイレブと、他のシーズンの方たちも出てきて嬉しいです。
策略家でなかなか捜し出せないハーパーさんなんだが、クラブに行けば会えるという実は単純なハーパー。フランチェスカさん背が高い印象だったんですが、そうでもなかった、ハーパーのがかなり高いんですね。
ジェシカの話しを聞いてセラピーの担当を外れたのかと思ったら、リースことを好きになって自ら離れようとしたアイリスさん。リース君もそんな彼女を受け入れてキスをするけど、今回リース君キスばっかりしてますね。フランチェスカはまあ、彼女の策略でだったんですが、あまり主要メンバーにキスしてほしくない。なんでかって?キスをすると誰かの死のフラグがたつから。それがパーソンオブインタレスト!!
女性に殴られたといい、顔にあざ作ってるリースの後ろでニヤニヤするファスコとか、ベスとの電話越しの「Bye」のフィンチさんの言い方やら、ルートさんの「Bro you!」「Ruh roh.」の言い方とか(これ、英語あってるか自信ないが)、フランチェスカに服投げられるわ、車の狭い中で移動されてムギューってなるのに、何も怒らないリースとか、ツボはいっぱいでしたが、それ以上に今回は静かに怖い部分が際立ってました。
肩に手を置きながら「当分、顔見せないでね」というフィンチさん、肩に手を置かれながらっていうのがジミに恐ろしい。
そして、ルートがベスを狙っていたのが判明したときの、ルートの顔。暗殺者の顔に戻ってましたね~。この人そういう人だったなと。イカれた殺し屋の顔が怖かったですが、ルートはイカれた顔のほうが好きです。ところで、最終的にフィンチの計画は台無しになったわけですが、ベス殺さなくても出来るじゃん!殺そうと思う前に違う方法探ってみようよルートさん。シーズン4後半はマシンチームの今まで頑張ってきたことの台無し度合がすごいですね。
フィンチさんとの待ち合わせに、サミーンをキョロキョロ探してるように見えたルートさんですが、「フィンチとショウだけは犠牲にできない」って、リース君は犠牲OKというか、この2人のお互い視野に入っていない、存在を消し合う関係をもっと見ていたい。
そういえば、この頃からリース君が寒さで死にそうな顔色の悪さになっていくんだが、今思えばこれも演出だったのか。