『病棟 Asylum』
コントロールの動き
コントロールは、シェリー・スペンサーを拉致し、サマリタンとの関係を尋問する。同じ部屋には先に捕らえられたタイラーという男もいる。彼はサマリタンの手先としてISAに潜入、コントロールに見つかり、シェリーが連絡係だということを白状したのだ。しかしシェリーは、自分は教員で2児の母、何も知らないという。そんな彼女の目の前でコントロールはタイラーを撃ち殺した。
何のことか分からない、何かの間違いだと繰り返す彼女に、コントロールは写真を見せる。公園のベンチで近くに座るタイラーとシェリー、喫茶店で近くの席に座っている2人の写真もある。彼女は何かの偶然だというが、コントロールが3枚目の写真を見せると、表情が変わる。そこには、ホワイトハウスの廊下を歩くシェリーの姿が写っていた。彼女は今までの怯えた表情から一転、コントロールに「何も知らないバカ女のくせに」と吐き捨てた。
シェリーは”粛清”がもうすぐ始まるという。「あなたもやってきたことよ。フェリー爆破の指示を出し、ネイサン・イングラムなど大勢を殺した」と話す。サマリタンがどこかを攻撃しようとしていると考えたコントロールは、シェリーのバッグを漁る。彼女の手帳には”5月6日 粛正 15-04738”の文字が書き込まれていた。番号の意味を尋ねるが、シェリーはただ笑っているだけ。そして、ソドムとゴモラの話しをし、「まだ間に合う、粛正を止めなければいい、見ないフリをするの」という。
サマリタンが新しい世界を創ると話すシェリーを、「観られなくて残念ね」と、コントロールは銃で撃ち殺した。
番号対象者
ギャングの抗争は危険な状態へと突入していた。裁判所内でブラザーフッド4名が撃たれ死亡した。イライアスの手下が突然あらわれて撃ったのだ。さらに、事件現場にきていたリースの近くで公衆電話が鳴り、イライアスとドミニクの番号が弾き出されることとなった。ボス同士の殺し合いが始まる。リースは現場に残された、特殊な容器をフィンチに調べてもらう。容器は気送管という装置で、昔は輸送する際に広く使われていたものだ。その拠点である古い銀行を、最近イライアスが買ったという情報も入った。これを使って通信すれば追跡は不可能、このためマシンが4人の番号を出せなかったのだ。そして、この気送管で裁判所に凶器も持ち込んだのだ。
リースとファスコは、その銀行でイライアスに会うことはできたが、すぐにブラザーフッドが突入してきた。イライアスが用意していた逃げ道へ行こうとするが、それもドミニクには読まれ、3人は捕らえられてしまう。
イライアスの情報網が欲しいドミニクは3人をすぐには殺さず、彼らの協力関係の仕組みを聞き出そうとする。しかもドミニクは情報の確認のため、ハーパーを味方に引き入れていた。彼女は断れないオファーだったという。
ドミニクは一人ずつ尋問を開始する。イライアスには、自分を5大ファミリーのトップとして承認すれば生かしてやると話す。ハロルドのこともハーパーから聞き、ハッカーの技が欲しいという。友人は犠牲にしないというイライアスに、「腹心は犠牲にしたのに?自分のせいで友人が死ぬのはどんな気分だ」と、尋ねる。イライアスは「本当に知りたいか?望む物には気を付けろ」と、答えた。ドミニクがリンクに目くばせすると、彼はイライアスの左手を金槌で叩き始めた。
リースはハロルドの居場所を尋ねられるが、「実は知らない」と素っ気なく答え、撃たれた右肩をドライバーでえぐられるのだった。
ファスコは水中に顔を沈められるが、「スポンジがあれば背中洗って」と、軽口を叩いていた。
その頃、手下のフロイドが、気送管の中のメモを発見する。内容は公判の日時だった。誰かが敵を手引きした。ドミニクは内通者がいると気付く。
水攻めから解放されたファスコに、「実はソーンヒルに雇われた、助けに来た」とハーパーは告げる。
ドミニクはイライアスに手紙を書かせる。”日の出に 3648 ラファイエット・アベニュー”ブラザーフッドの本拠地の住所である。これを送れば、イライアスの忠実な部下たちは突撃命令に従う。そして、返り討ちにあう。ドミニクは、見殺しにしたくなければ内通者の名前を明かせという。
イライアスは口座番号なら分かるという。その番号を会計士に電話で確認すると、「内通者はお前だ」といい、ドミニクは自分の右腕であるリンクを銃で撃ち殺した。
それを見たイライアスは「傑作だな」と笑い出す。彼は内通者の手紙などを、ブラザーフッドが来ることを知ってて仕込んでいたのだ。怒りをあらわにし銃を向けるドミニクに、イライアスは「自分のせいで友人が死ぬのはどんな気分だ?」と、つい先ほどドミニク自身が発した言葉を返した。
ショウの救出
ルートは、ギプスの中に隠し持ったチップを国外から持ち帰り、地下鉄に顔を出していた。
フィンチはギャングの対応にあたるリースと連絡をとりあっている。すると、ファイルの下にあったショウの電話が鳴りだす。ルートがでると、ショウの声で助けが必要だといい電話はすぐに切れてしまう。ショウが生きていて、助けを待ってたことを知ったルートは、明らかにワナだというフィンチの声を聞かずに行ってしまう。ルートが向かったのは高層ビルの屋上である。フィンチもルートを止めようとなんとか追ってきた。マシンに協力してもらうため、彼女は屋上の縁に立つと、目を閉じ歩き出す。一緒にショウを捜すかルートが落ちて死ぬか、彼女はマシンを脅すのだった。マシンは風速を計算し、生存確率を出す。観念したマシンは、ルートに位置情報を送信し、車も用意してあげた。
用意された救急車で向かったのは、スタイナー精神科病院である。カメラの死角に行くと、シャベルで雪をかき、扉をみつける。その中には病院が予算オーバーなのに敷設した光ファイバーネットワークがあった。ケーブルを軽く傷つけ少し光を漏らせばハッキングできる。あの病院にしては膨大な量の情報がある、何かが行われているようだ。マシンがアクセスした一部をパソコンに表示すると、”全員に警戒 マシンを隔離する”という文字が映し出された。
マシンはルートに危険すぎると忠告する。しかし、ルートは、ショウを救うのはもちろん、マシンも救うのが自分たちの使命だといい、用意していた服をフィンチに渡した。
ルートはモニカ・チェイニー医師に扮し、フィンチはホームレスの恰好をさせられ患者として病院内に潜入する。フィンチは指示されたとおりに、娯楽室でレニーという人物を捜し、”彼らがスペースマンを盗った”と伝える。すると、レニーは暴れだし、職員や警備員が彼の対応に追われてる間に、フィンチは事務室に侵入、病院のシステムにアクセスする。9階に監視カメラが無く、914号室に小柄なイラン系の患者がいることをルートに伝える。ルートは9階へと行き、暗証番号付きのドアに男が入っていくのを目撃すると、その中へと侵入する。その中の一角では、グリアが手下に指示をだしていた。「”粛正”の時は近い」と。ルートは、今すぐここを離れるようにフィンチに連絡する。ここはサマリタンの本拠地だったのだ。
ルートはショウのいるであろう病室へと行くが、そこにはショウが着ていた血の付いたコートが残されているだけだった。外を確認すると、彼女は車に乗せられてるところだった。病室ではマルティーヌに待ち伏せされ、捕らえられてしまう。ショウは2ヶ月抵抗したが最後は屈したと話すマルティーヌ。全てワナだった。ルートの行動もショウから聞いていたのだ。
ベッドに縛り付けられたルート、そこにグリアと、捕まったフィンチも連れてこられる。ショウからルートの人口内耳のことを聞きだしたグリアは、マシンはルートの頭部にあると行き着き、彼女の開頭手術をしようとする。ルートがハロルドには見せないでというと、マルティーヌは、先に彼を始末しようか、悲鳴もあげず死ぬわと挑発する。
ルートはそんなマルティーヌの一瞬の隙をつくと、彼女の首を捻り殺してしまう。そして、「本当ね、悲鳴も無かった。これで降参するわ」と、ベッドに自分から横になった。
手下たちが死んだマルティーヌを片付ける中、サマリタンはモニターを通して、マシンに人間を救うチャンスを与える。制限時間は60秒。
マシン自身の位置を明かすか、フィンチたちが死ぬかだ。ルートはカメラに向かって、「ハロルドは正しい、人は替えがきく、私たちを替えて戦い続けて」という。すると、電力がすべて落ちた。
パソコンの小さなモニターにはマシンの言葉が出てくる。”ハロルドは間違い” ”人の替えはきかない” ”サミーンは救えなかった””あなたたちは救う”
制限時間が10秒をきる。マシンは”先に開放を 次に位置を明かす”と文字を出す。
サマリタンはそれを聞き入れ、ルートたちを解放するようにグリアに指示を出した。
部屋の照明も戻った。グリアはまたの機会にといい、撤収していく。
サマリタンはマシンからの位置情報の受信を開始する。
病院から無事に出られたフィンチとルートは、続々と出発するグリアたちの車を見ながら、手遅れになる前に先回りしようと動き出す。
サマリタン標的を発見し、全資産を派遣するよう指示を出していた。
感想
次回がシーズン4の最終回ということもあり、いろんなとこでたくさんの人が動いてますね。コントロールの「ある友人に真実を探るよう促された」って、やっぱりフィンチのことなのでしょうか?彼女の中では、友人と言えるほどにマシンチームたちはなっていたのかと思うと、早く味方になってくれと思わずにはいられない。
次回は相棒を呼んでから雪山に行けよというファスコさんの忠告に、素直に返すリース君がいい感じに吹っ切れた感じがします。サミーン見つかったってフィンチから連絡あったときに、ファスコにギャングの件を押し付けサミーンのとこに行こうとするリース君に、ファスコ置いてくのか!とは思いましたが、双子兄妹一緒にいるとこまた見たいです。
リース君は、前回のこともあり、今回はやけに落ち着いてますね。ドミニクに捕まってるのに、なぜかセクシーさが半端ないです。イライアスがこんな状況なのに随分落ち着いているなと言っているシーンでは、本当にセクシーな顔をしています。そして、リース君の時はフィンチが心配してうろたえて、ルートさんは冷静で、サミーンの時は逆になるというこの人たちの関係性が好きすぎる。ショウの電話があった後に、「電話が鳴ったら人助け」ってルートが言うの、標語みたいでおもしろかったです。
ドミニクは毎回同じことを何回も繰り返し言うよね、飽きたよ。しかも”見た 来た 勝った”を手紙に書けって行ったとき、イライアスも手下の女も、え?それも書くのかよ?こいつ頭大丈夫か?って顔してたんだが、まじこんなボス絶対やだ。
そして、またハーパーかよ。でもマシンに雇われてだった。マシンはこうなることを予知してたんだな。
アンソニーのことを言われたイライアス、最終的にそれを言い返すこのハゲオヤジに惚れました。ええ、4×9でも惚れましたが今回も惚れ直しました。
コントロールに拉致されたシェリーは一瞬関係の無い普通の人かと思ったけど、サマリタン関係者だったんですね、正体バレたときの表情の変化に引き込まれました。塩の柱のお話がこんなところで聞けるとは思ってもいませんでした。ソドムとゴモラのお話は検索してみてください。
マルティーヌさんがあっけなさ過ぎてですね、ビックりです。あんな首コキで倒せるなら、他の奴も瞬殺してくれればいいのにルートさん、マルティーヌ殺しただけで満足してる場合かよ。屋上でのマシンへの脅しもすごかったしね、さすがファスコからぶっ飛び姉ちゃんと呼ばれるだけあります。字幕ではショウのことを”愛しのあの子”とマルティーヌは言ってましたが、そこまで分かってるってことは、あの証券所の映像を見てたんでしょうか、それともサマリタンに2人の関係を聞いてたか、どっちにしても、監視カメラって恐ろしいのお。